今年4月から、新築戸建て住宅も「長野県建築物環境エネルギー性能検討制度」の義務対象になった。この機会に、県がこの制度を通して目指していることや、本来、消費者が住まい選びの際に知っておくべき、住まいの『燃費性能』と『健康性能』との関わりなどについて、シリーズでお届けする。

さて、今まで住まいの断熱性能の大切さについて説明してきたが、断熱性能と合わせて大切なのが「気密性能」だ。断熱材を厚くしてどんなに断熱性能を高めた住宅でも、隙間だらけの家では、せっかく暖房した空気がどんどん漏れてしまい、冷たい外気が入ってきてしまう。それを防ぐためには、気密性能が大切なのだ。また気密性能が低いと、外気の湿気の侵入を防げないので、結露やカビ、ダニの発生につながるという。

住まいの気密性能を示す値に“C値”というものがある。C値とは、家の延床面積に対する「隙間面積」の割合を示す数値で、床面積1㎡あたりどれくらいの隙間があるかを表した数値だそうだ。この値がゼロに近いほど隙間が少なく、気密性が高いことを意味する。

高気密・高断熱住宅のパイオニアを標榜しているホクシンハウス(長野市)の相澤英晴代表取締役社長によると、気密性能は現場での施工精度に大きく左右されるため、モデルハウスが高気密だからといって、自分の建てた家も高気密になるのかといえば、必ずしもそうとは言い切れないという。そのため同社では、写真のように全棟で気密測定試験機を使った測定を実施するとともに、C値1.0㎠/㎡以下を保証しているという。ちなみに同社の2014年度の施工現場における気密測定値(C値)の平均は、0.16㎠/㎡だそうだ。

気密測定の図・写真_第12回

しかし高気密・高断熱住宅を謳っている工務店・ハウスメーカーでも、実際にこのような気密測定を行っているハウスメーカー・工務店は限られるようだ。

なお、現在の国の省エネ基準では、C値に関する規定はなぜか削除されてしまっている(以前の基準では松本市地域は5㎠/㎡以下)。それだけに、気密性能については、施主自身が気にすることが必要なのだ。住宅を建てる際には、ハウスメーカー・工務店を決める前に最低でもC値の目標値がどれくらいなのかは確認しておきたいものだ。

次回は、気密性能に関連して誤解されがちな「風通し」、「漏気」、「換気」について触れてみたい。

長野県-北信・東信で自然エネルギー利用パッシブハウス、W断熱-Q1.0省エネ・低燃費住宅の新築、リフォーム     山本建設株式会社