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2015/05/21

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エネパスコラム第3回

今年4月から、新築戸建て住宅も「長野県建築物環境エネルギー性能検討制度」の義務対象になった。この機会に、この制度を通して県が目指していることや、住まいの『燃費性能』と『健康性能』との関わりなど、本来消費者が住まい選びの際に知っておくべき情報をシリーズでお届けする。

前回は、住まいの断熱性能による「ヒートショックリスク」について説明したが、実は住まいの断熱性能を高めると、アトピー、アレルギー性鼻炎、喘息等の症状も緩和される傾向がみられることがわかっている。

住宅の高断熱化による健康改善効果_第3回

図1は、近畿大学建築学部長の岩前篤教授が、新築住宅に引っ越した2万人以上の方々を対象に、転居後の住宅の断熱グレードと住まいの健康影響に関してアンケート調査した結果だ。断熱グレード3は平成4年基準と呼ばれる古い基準の断熱グレードの住宅(Q値4・2)、グレード4は、次世代省エネ基準(平成11年基準≒平成25年基準:Q値2・7)、グレード5はそれ以上の高断熱住宅(Q値1・9)を指す。この「Q値」とは、逃げ出す熱量のことを指し、値が小さいほど、熱が逃げにくく省エネで住み心地もいいとされている。図からわかるとおり、より断熱性能の高い住宅に引っ越した人の方がこれらの症状が改善された傾向がはっきりしている。特に注目すべきなのは、国が定める省エネ基準(グレード4)よりも高い性能の断熱グレードに引っ越した方が症状の改善傾向が明らかになっていることだ。つまりこれらの症状の健康症状改善を考えると、国の基準で満足せず、より高い断熱グレードにこだわった方が、「健康」という観点からは望ましいのだ。

また岩前教授の調査では、「飲酒」、「運動」、「喫煙」、「断熱」の健康改善への貢献度も調査している。図2のとおり、これら4項目の中では、住まいの「断熱」が健康改善への貢献度がもっとも大きいという結果が出ている。我々が思っている以上に住まいの断熱と健康とは密接な関係があるようだ。

健康改善への貢献度_第3回

次回は、断熱性能と、喘息・アレルギーの原因となる「結露」、「カビ」、「ダニ」との関係について触れる予定だ。

長野県-北信・東信で自然エネルギー利用パッシブハウス、W断熱-Q1.0省エネ・低燃費住宅の新築、リフォーム     山本建設株式会社
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