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2015/05/27

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エネパスコラム第4回

今年4月から、新築戸建て住宅も「長野県建築物環境エネルギー性能検討制度」の義務対象になった。この機会に、県がこの制度を通して目指していることや、本来、消費者が住まい選びの際に知っておくべき、住まいの『燃費性能』と『健康性能』との関わりなどについて、シリーズでお届けする。

前回は、住まいの断熱性能向上にアレルギーや喘息などの症状の改善効果があることを説明したが、これには「結露」、「カビ」、「ダニ」が関係しているようだ。

喘息・アレルギーが専門のみのしまクリニック(松本市)の蓑島宗夫院長によると、住宅内の「結露」が原因となり、「カビ」が発生し、さらに「カビ」が「ダニ」の栄養源になるため「ダニ」が増加する要因にもなるという。この「カビ」や「ダニ」がアレルゲンとなり、気管支喘息、過敏性肺炎、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎、アレルギー性結膜炎等の症状悪化を引き起こすケースが多いそうだ。もちろんこれらの症状は、アレルゲン以外によることも多く一概には言えないようだが、断熱性能の高い家に転居して、これらの症状が改善されたケースも多いようだ。

表面結露で始まる恐怖の連鎖_第4回

さてこの結露だが、ご存じのとおり一般的には冬に起こる。空気は温度によって含むことができる水蒸気の量が異なり、暖かい空気ほど多くの水蒸気を含むことができる。断熱性能が低い住まいの場合、冬の室内側の壁や窓の表面温度が下がり、暖房で温められて水蒸気をたっぷり含んだ空気が壁や窓で冷やされて結露が生じるのだ。つまり住まいの断熱性能を高めて、壁や窓の表面温度が低下しにくくすれば結露は生じにくくなる。

この結露には、「表面結露」と「内部結露」の2つの種類があるという。「表面結露」は、文字どおり壁や天井の表面で発生する結露で、カビやダニの発生原因となる。また「内部結露」は、室内の暖かい空気が壁(断熱材)の内部に侵入し結露するものだ。これは柱や土台を腐らせる原因となる。

窓の「表面結露」を防ぐには、窓の断熱リフォームがもちろん有効だ。しかし蓑島院長は、壁の断熱性能が低い住宅の安易な窓の断熱リフォームは、「身代わり結露」の危険性もあると警鐘を鳴らしている。「身代わり結露」とは、窓の断熱リフォームにより、窓よりも温度が低いところが生じ、結露がそちらに移ることをいうそうだ。つまり窓の断熱リフォームが、押入れの中や壁内部などの結露の原因になることがあるのだという。窓の断熱リフォームの際には、結露に詳しい専門知識を持つリフォーム業者に依頼することが必要なようだ。

次回は、兼好法師が徒然草に書き残した「家のつくりようは夏をもって旨とすべし」について考えてみたい。

長野県-北信・東信で自然エネルギー利用パッシブハウス、W断熱-Q1.0省エネ・低燃費住宅の新築、リフォーム     山本建設株式会社
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